ヴァーストゥ(インド風水)4 ― 意識と境界線 ―

心地よさをめざす環境デザインの知識
はじめに

私たちが他者の言動を「図々しい」と感じるのはなぜでしょうか?
現象としては多種多様ですが、 ヴェーダの一部門 ヴァーストゥ(インド風水)の視点より、私たちの意識の内側を探究してゆくと、ある共通の根本的要素に辿り着きました。
それは、 ‘ 境界線 ’ に関係すると考えられます。
不動産(土地や建物)には所有の境を示す ‘ 境界線 ’ があり、無断で境界線を越えて立ち入れば「侵害行為」となります。
同様に、私たちの意識にもまた、「自分で在る場(フィールド)=ヴァーストゥ・自分が守られる結界」と認識できる境目が存在し、そこには ‘ 意識の境界線 ’ が在ると考えられます。そして、他者がその ‘ 境界線 ’ を越え自分の場に立ち入った時、私たちの意識は「自分の場を侵害された」と捉え、他者の言動を「図々しい」と感じることが分かりました。


境界線を越えてしまう・ヴァーストゥを乱す理由 = ‘ 階層 ’

では、なぜ境界線を越え、他者の場を侵害してしまうのでしょうか?

根本的には、侵害者自身が ‘ 無知 ’ であることを前提に「自分の場に満足できていない」ことが原因と考えられます。
ここでの無知とは、 カルマの法則 の理解と関係します。
‘ カルマ ’ とは「行動」または「活動」を意味するサンスクリット語で、仏教においては「業(ごう)=結果をもたらす行為」とされています。
人間を含め宇宙の全ての生命はカルマの力により創造・維持・解体されています。
カルマの法則は、マハリシ・マヘーシュ・ヨーギの教理より、
“ 蒔いた種は刈り取らなければならないという 作用と反作用(原因と結果)の法則 ” としても知られており、「現在の私たちが置かれている状況は、私たちの過去の行動(原因)から生じた結果」であり、行動(作用)をした人間とその環境に対して、その行動に応じた結果(反作用)が生じることを意味しています。
カルマの法則より、私たちが本来在るべき場にない、満足できない理由の根本は、「過去の自分の行動にあること」を理解できると思います。

しかし、私たちの社会には、他者の場を侵害する要因を作り出すと考えられる構図 ― 現代のカースト制度とも言える ‘ 層 ’ も存在します。
「どの層(場)に属するのか?」
それは、宗教・性・人種・姓・年齢・財産・学歴・職業・パートナーなどの条件により、振り分けられているようです。この層が高いとされるほど、社会的地位も財力もあることが通例です。
そして、勝手に人間がつくりし階層社会では、「当てはめられた層(社会における立ち位置・生きる場)」と、意識の純粋性=霊性において「本来在るべき層・環境 ― ヴァーストゥ」とは、一致していないのが現状です。
環境(理知)の誤りにより、本来性(純粋性)を逸脱した状態と言えるでしょう。
当然、これより差別や偏見も生まれます。
本来自分が在るべき場に立脚できていない=自分の本来性を発揮できていないのでは?
ゆえに、意識が満足できる場を求め、さまよってしまう... まさに、フワフワと、地(場)に足がついていない状態となるのです。
そして、さまよう意識の向かう先とは...?

ここで少し、 ‘ 層 ’ と ‘ 境界線 ’ について話をしましょう。
社会での様々な事象から察するに、層が高ければ高いほど、より強力な結界のようなものによって境界線を越えにくく、場を侵害されにくいイメージがあります。
しかし、層が低い場合、簡単に境界線を越えられてしまい、場を侵害されやすいイメージがあります。
多くの方々が当然感じているであろう、このイメージは、より高い層は侵害を受けにくく、より低い層は侵害を受けやすい、という人間社会の「勝ち組・負け組」の図式を物語っているように感じられます。
層とは、社会的差別の根源であるとも言えるでしょう。
人間のエゴがつくった “ 呪い ” ではないでしょうか。

これらより、自分の場(環境)に満足できていない場合、さまよう意識は「自分より社会的層の低い人を侵害してしまう・そこに満足を得てしまう」可能性があることを、真摯に受け止め行動すべき、とヒマラヤハウスは心得ます。
不動産では、塀などの工作物が境界にあり、侵害に対する抑止力となり得ますが、意識の境界(線)は、なかなか五感では捉えられないため、無意識であれ、悪意がなかろうとも、自分の満足を求め越えてしまう、他者の場を侵害してしまうことが起きやすいと考えられるからです。
これは、いじめの連鎖のイメージと重なります。

無論、誰であろうとも、他者を侵害することは決して許されることではありません。
カルマの法則を理解し、他者を侵害することなく現状の改善をめざすこと、
それが、自分が活き活きと純粋で在る場 ― “ ヴァーストゥ(VAASTU)” 確立の第一歩ともなるのです。


ヴァーストゥ(VAASTU)の確立をめざして ~ 空間ヒーリング® の活用

ヒマラヤハウス® の『 空間ヒーリング® Art 』は、ヴェーダの叡智より、すべての環境に ‘ ヴァーストゥ(純粋な場・純粋な環境)’ を復活させるべく創造された、格別なテクノロジーと言えます。
その一つの顕れと成る ホーマパネル® は、決して他者を侵害することなく、環境の改善 ‘ ヴァーストゥの復活 ’ がめざされる美しいアートです。

世田谷区上馬5丁目38の10空間ヒーリングギャラリー展示風景
ヤントラ 空間ヒーリングArt ホーマパネル
ホーマパネル® Durga® 6 (ドゥルガー® 6)
創造テーマ 五大元素の空・インドラ・木星に関係する領域の活性化をめざす
理知、直感、正義、知識の保護と確立をイメージ
価格 88,000円 (税込み)
参考資料 アートのご提案 “ Durga® 6 ” PDF
知 の質の保護を目的に、環境に公共性の復活がめざされる至高のアートです
ホーマパネル® Mahabharata® (マハバーラタ® )
創造テーマ 業:進化の妨げとなる悪いカルマ・過去に行った悪しき行動 の相殺をイメージ
価格 88,000円 (税込み)
参考資料 アートのご提案 “ Mahabharata® ” PDF (準備中)

注:画像は一部加工されています

まさに、画像左のアート “ Durga® 6 ” は「守られる結界」を、
右のアート “ Mahabharata® ” は「悪いカルマの相殺」を、イメージして創作されたホーマパネルです。
ぜひ、ご活用ください。

※ ご注文、アートに関するご質問等は、下記 お問合せ より、お願い申し上げます。


純粋な環境とは、皆が本来在るべき場に立脚し、社会に貢献すべく、それぞれ生まれながらに与えられた役割 ‘ ダルマ ’ に沿って「活きる場」であることです。
ダルマに沿った純粋な生き方は公益を生み、互いに活かし活かされる共存共栄の意識は、私たちに至高の喜びと満足とをもたらすことでしょう。
そして、至高の喜びと満足とは、私たちをあらゆる侵害行為より遠ざけ、広く社会環境に ‘ 公共性 ’ を創造することが、強く信じられます。

この本来在るべき純粋な環境を、ヒマラヤハウスでは ‘ ヴァーストゥ ’ と表現し、
空間ヒーリング® ― 環境と意識の純粋な活性化」より広く構築することをミッション(ダルマ)とし、日々活動しています。
空間ヒーリング® Art の活用により、私たちの意識も含めた全ての環境に ‘ ヴァーストゥ ’ へのコーディネートがめざされることでしょう。

ヒマラヤハウス® は、ただひたすら、純粋な喜びで全ての環境を満たしたく、皆様と共に在りたく想います。
ヒマラヤハウスの「空間ヒーリング®」を どうぞよろしくお願い申し上げます。



「意識と境界線」について、皆様はどのようにお感じになられたでしょうか?

本記事は、環境のヴェーダである ‘ ヴァーストゥ(インド風水)’ の視点よりお伝えしていますが、共にヴェーダを学んでゆくことにより、一般的に ‘ 風水 ’ ‘ ヨーガ・気功 ’ などと細分化されている知識は、総じて「統一学(広義のヨーガ)」であり、全てのヴェーダは同一となることが理解できると確信しております。


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